戌年の年明けにノルウェーの銀世界を犬ぞりで駆け抜ける(パート2)

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前回の記事(戌年の年明けにノルウェーの銀世界を犬ぞりで駆け抜ける(パート1)で紹介しましたよう、2018年の幕開けは、ノルウェーで犬ぞりツアーに参加して過ごしていました。犬ぞりは、極寒の中でも野外活動を楽しみたいというアウトドア愛好家にとって、ワクワク感と爽快感を得られるエキサイティングなアウトドアアクティビティではないでしょうか。犬の吠え声、雪の上を駆けるソリの音、そして辺り一面幻想的な銀世界は、私たちを大いに魅了しました。そして何よりも感動的であったのは、オーロラの圧倒的な美しさでした。ラッキーなことに、私たちはツアー中、三度も夜空に舞うオーロラをこの目にできたのです。私たちの手元には、ハンディサイズのアウトドア用カメラしかなく、写真でオーロラの美しさを収めきれなかったのがとても残念です。


 

私たちは、犬ぞりツアーへの参加を申し込んだ際、同時にいくつかの懸念が頭をよぎりました。それは、ヨーロッパ北端の真冬の中、1日中ほぼ暗闇となる環境下でどんな日々が待ち受けているのか?そり犬たちと上手くやっていけるのか?8日間のツアー中、狭い宿(山小屋やテント)で常に他のツアー参加者たちと共に心地よく過ごせるのか?初めての体験には、高揚感と不安が隣り合わせです。私たちの懸念は幸いにも取り越し苦労となりました。ツアーは、私たちを含む6人の参加者と、ガイド1人から成る7人のチームでした。ツアー中のチーム全体の人間関係はとても良好で、協力体制も自然と整っていました。またツアーの主役であるそり犬たちも、とても人懐っこく、数日も共に過ごすと、一匹一匹の個性の違いが見えてきます。犬ぞりは、参加者一人一人に5匹の犬が与えられました。この時期の北極圏では、太陽が顔を出すことはほとんどなく、昼間の明るみは5時間ほどでしたが、この貴重な明るみの中に見る一面の景色は幻想的な美しさでした。北極圏での犬ぞりツアーというと、周囲から真っ先に質問されるのが、寒さについてです。気温氷点下10~25度の中、ソリで駆けることは確かに無謀に思われがちですが、実際のところ、防寒着さえ十分であれば、寒さに凍えることはありません。何重も重ね着することを、ドイツ語で「玉ねぎの原則」と表現することがありますが、私たちはまさに、何枚も層になった玉ねぎのように、ツアー中は常に上下とも何重も重ね着して防寒体制を整えました。

 

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私の重ね着を紹介しますと、上半身は、ベースレイヤーとしてウール性の薄手のニットシャツを3枚、ミドルレイヤーには厚手のセーター1枚、そしてアウターは、天気次第で1~2枚のスノージャケット。下半身は、防水・防風・透湿性に優れたスキーパンツの下に、やはりベースレイヤー・ミドルレイヤーの長パンツを2枚、足元は、靴下2枚重ねに超厚手の防寒靴。もちろん、ニット帽と手袋も重ねての着用でした。寒さを感じたら、体を動かすことです。上記のような重ね着状態だと、動いてしばらくすると、すぐに温かさを取り戻します。また、極寒も数日もその中で過ごしていると、その環境に身体は慣れるものです。重ね着が十分であったこともありますが、私は意外と快適に過ごせていました。寒さの他に多い質問は、ツアー中の食事についてです。食事は通常通り、1日3食で、朝食はトーストとコーヒー、昼食(中間色)は、1日の犬ぞりを終えた後に軽くスープで暖をとり、そして夕食にしっかりと腹を満たす食事が振る舞われました。ツアー中料理をすることは殆ど無く、予め調理した料理を冷凍保存してツアー中持ち運んでいました

 


そり犬についてですが、そりを走らせない間は、山小屋の外でスチール製のロープに繋いで休ませていました。そり犬は寒さにとても強く、雪が降り積もる中でも、体を丸めて寒さを凌ぐことができるのです。餌は、1日1度のみで毎晩6時に冷凍肉が与えられていました。そりを走らせない時間の過ごし方は、実にのんびりと穏やかで、本を読んだり、皆で会話を楽しんだり、はたまた、夜空に舞うオーロラをうっとりと眺めたり…..。夜空の眺めを楽しませてくれたのは、オーロラだけではありませんでした。月の光もまた、壮観な風景を演出してくれました。日常では決して見られない自然界の素晴らしい景色は、寒空の下でも寒さを感じさせないパワーを持っています。毎晩、9時過ぎには皆床に就いていました。極寒の中では体力の消耗が著しく、ツアー中は、身体が自ずと睡眠を欲していました。私たちに忘れられない感動と喜びを与えてくれた、犬ぞりツアー。すでに、再挑戦することを心に誓っています。

 

いつ: 2017年12月24日~2018年1月7日

どこ: ノルウェーの Innset

参照:ハスキーフォーム http://huskyfarm.de/en/

参照:一般的な重ね着について https://webshop.montbell.jp/material/aboutclothing/